何故HipHopを勧める人間は昔の作品を推すのか?
結構前にはてブでみたコメントに部外者が今更返事してみようかと思います。
「何故HipHopを勧める人間は昔の作品を推すのか?」
以下、あくまで私見ですのでみんながこう思っているとは思っていません。また、Dopeな方から見たら浅い浅いHipHopラヴァーの意見だと思っていてください。
テレ朝深夜番組の「フリースタイルダンジョン」が大流行しました。関東圏のみの放送ながらYouTubeでの公式アップロード(現在は廃止)だったりabemaTVでの放送だったりで全国的にファンの多い番組だと思います。
この番組観ていると稀にあるのですが、フリースタイルバトルに使用されている楽曲のリリックを基にバトルに転用しているものがあります。
でもこれ、知らないと気付けないんですよね。
知ってる人からすれば「そう来たか!」となるんですが知らなければ「ふーん」で終わりです。結構、クスッとしてしまうフレーズ突っ込んでくる方もいて、それを探すのも楽しみの一つだったりします。
大きな理由はこの一点です。
「知ってた方が楽しめる」という音楽ジャンルになってるからですね。フリースタイルバトルに限らず、音源としてリリースされているものでも似たシチュエーションはもちろんあります。
例に挙げるならばAWAのCMで流れているANARCHYの「15の俺に火を付けた証言」というリリック。
知らないと何の証言なんだろう?となってしまいますがHipHopを知ってる人間からすればRAMP EYEの名曲「証言」を指しているのはすぐに分かります。
フリースタイルダンジョンのスペシャルで崇勲が「崇勲でしたー!」と最後に言い放ったのは「TOKONA-Xでしたー!」のオマージュだと分かるのです。(これは番組中に言及されてましたが)
こういうシチュエーションが多いジャンルなのです。だからこそ、過去作を知っていた方がより「今のHipHop」を楽しめるのではないかと思うのです。
もう一つの理由を挙げるとするならばこれは全てのジャンルに共通ですが「歴史に淘汰された後に残った作品」だからだと思います。HipHopはまだまだジャンルとして歴史が浅い音楽なので20年も遡れば伝説のライブ、『さんぴんCAMP』まで戻れます。それぐらい歴史が浅いです。だから淘汰されていてもまだ残っている楽曲が多いのです。
しかしこんな浅い歴史だからこそ10年も残っていたら名曲と言われるのです。
ロックが好きな人がビートルズを聴くように、レゲエが好きな人がボブ・マーリーを聴くように。ただ、元々がサンプリングメインのためベースが超雑食です。サンプリング元はロックでもクラシックでもポップスでもHipHopに変えてしまうことができるので。だから多様性だけはやたらと高いジャンルです。
歴史が浅く、多様性がやたらと高いからこそ、推す楽曲がバラバラになるのだと思います。
雑な解答になりますが、これらが理由だと私は考えています。
面白いラッパーがどんどん出てきてくれたら嬉しいな、と思いつつこの原稿を締めます。
(珍しく読み返してみたらすごく読みづらい文章でした。気が向いたら直します)